みなさんは不思議に思ったことはないですか?
人が亡くなってからお葬式までの日数ってめちゃくちゃ早くないですか?
亡くなってから3日以内にはお葬式なんですよね。
亡くなる→翌日にお通夜→2日後にはお葬式って流れも結構あるように思います(というか、これが普通?)
しかも、当たり前のようにちゃんと葬儀場でお葬式が行われるし、お坊さんもお経をあげてきてくれます。
当たり前すぎて疑問に感じる人もいないのかもしれませんが、冷静に考ると葬儀までのスピード感ってもの凄く早いんですよね。
いつ亡くなるのかなんて誰にもわからない。医師の話などからある程度はわかるかもしれないけど、実際に予測できるものでもありません。
にも関わらず、あのスピード感は凄まじいと個人的には思います。
というわけで、今回は亡くなってから葬儀までの流れを説明したいと思います。
葬儀の流れを予め理解しておくことで、いざという時に必要以上にパニックになるのを防ぐことができると思います。
葬儀と葬式って違うの?
まず始めに。。。
葬式と葬儀って言葉の違いだけではないって知ってました?
恥ずかしながら僕は知りませんでした。
葬儀は看取り(亡くなる際の看取り)から通夜・葬儀(儀式としての葬儀)、納骨、四十九日までの一連の儀式を全て含めた言葉なのだそうです。
対して、葬式は儀式としての葬儀と告別式を合わせた言葉で、通夜の翌日に行われる儀式を言うのだそうです。
つまり、死者を弔う儀式全体を指すのが「葬儀」で、その内の一部が「葬式」なのです。
葬式には「葬儀式」と「告別式」という2つの言葉があります。
葬儀式は遺族と故人とのお別れに対し、告別式は一般の参列者と故人のお別れになります。
一緒に行う場合は「葬儀・告別式」となります。
亡くなってから葬式までにかかる一般的な日数
亡くなってからお葬式までは何日くらいかかるのでしょうか。
よくあるのは、亡くなる→通夜→お葬式と亡くなってから3日というパターンではないかと思います。
明確な決まりはないそうですが、長いと1週間、早ければ翌日にはお葬式になる場合もあるのだとか。
地域によって違いがあったり、斎場や火葬場の空き状況などでどうしても長くなってしまうこともあるようです。
また、遺体が腐敗しやすい夏場は葬式までの日数が短くなる傾向が強いです。
遺体の腐敗を考慮すると、お葬式までの日数は短くなる(と言うよりも短くならざるを得ない)ってことですね。
僕が小さい頃に不思議に思っていた疑問「何で亡くなってからお葬式まではめちゃくちゃ早いのか?」が解決しました。
亡くなった後、葬式までの流れ
「亡くなる→通夜→葬式」ざっくりいうとこんな流れになるのですが、もう少し細かくみていきましょう。
1)臨終
危篤(いつ亡くなってもおかしくない状況)を経て臨終となります(臨終=亡くなる)
危篤の状態で家族や親族に連絡をとっている場合が多いのではないかと思います。
2)末期の水
臨終に立ち会った人が亡くなった人の口に水を含ませます。臨終の後、最初の儀式になります。
3)エンゼルケア
故人が少しでも生前の姿に近い形になるように処置をします。
死装束を施すという言葉がありますが、これもエンゼルケアの1つです。
病院の看護師さんや葬儀社の人が行います。
4)葬儀社の手配
遺体は一旦は病院の霊安室に運ばれますが、数時間ほどしかいられません。
その間に葬儀社を手配して、遺体を安置場所に移送しなければいけません。
予め葬儀社を決めている場合は、その葬儀社に連絡を取りますが、決まっていない場合は病院が紹介してくれることもあります。
つまり、死後数時間で葬儀社に連絡をして、通夜や葬式に関して葬儀社と打ち合わせをするということです。
遺族は息つく間もなく手続きはあっという間に進めなければいけません。
精神的にかなりシンドいと思います。
4)遺体の搬送と安置
葬儀社に連絡をとり、遺体の搬送先を決めます。
斎場または自宅の場合が多いです。斎場で安置する場合は、搬送先の斎場で葬式を依頼するケースが一般的です。
5)葬式の打ち合わせ
葬儀社と葬式の日程などの打ち合わせをします。
予めどのようなお葬式にしたいか決めておくと要望も出しやすいのではないかと思います。
菩提寺などがありお坊さんの手配をする場合は、お坊さんの予定とも擦り合わせが必要になります。
6)訃報の連絡
危篤・あるいは臨終の時点で親族には連絡をしている場合が多いと思いますが、まだ知らせていない親族や会社などに連絡をします。
7)湯灌
故人をお風呂に入れて綺麗にします。その後、副葬品とともに棺に納めます(納棺)
8)通夜・葬式
亡くなった翌日に通夜、3日後に葬式のケースが多いです。
葬式後は出棺・火葬・納骨という流れになります。
これだけのことが僅か3日ほどの間に行われます。
また、死亡届は亡くなってから7日以内に自治体に提出しなければいけません。
予め流れを頭に入れておくことで、落ち着いて行動できるのではないかと思います。
一般的な葬式の種類は4つ
葬式は大きく4つの種類に分けられます。
1)一般葬
コロナ禍前までは最も多い葬式の方式だったのではないかと思います。
家族や親族だけでなく、会社の関係者や故人の友人、ご近所の人などに参列していただいて行う葬式です。
2)家族葬
コロナ禍前から少しずつ浸透し始め、コロナを境に一気に増えた印象がある方式です。
家族や親族など小規模で行う葬式です。
3)一日葬
一般葬や家族葬は通夜→葬式(火葬含む)と2日間で行われるのに対し、通夜を省いて葬式と火葬1日で執り行う葬式です。
4)直葬・火葬式
通夜や葬式を行わず、火葬場の火葬路の前で簡潔に故人とお別れをする方式です。
費用が安くすむため、経済的に余裕のない人向けの方式になります。
自然葬ってなに?
樹木葬という言葉を聞いたことはないでしょうか?
ここ最近、少しずつ浸透してきている方式で「従来のようなお墓や骨壷ではなく遺骨や遺灰を自然の循環の中に回帰させようとする葬送」のことを言います。
子ども世代が都市部で暮らしており、故郷にお墓を建てても管理が難しいとか墓地やお墓の購入費の負担権限になるなどの理由から自然葬を選ぶ人もいらっしゃるようです。
代表的な自然葬を2つ挙げてみたいと思います。
樹木葬
お墓ではなく樹木を墓標とする葬送です。
お墓の代わりが樹木となるのですが、墓地として認可を受けた土地でないといけません。
樹木の管理については管理費を支払うことにより、管理をしてもらえます。
宗教や宗派を問わずに行うことができることやお墓の清掃などの管理が不要ではあるのですが、樹木以外には人工物を墓標にしないため、最終的にはその場所に何も残りません。
海洋散骨
遺骨を海に撒く葬送です。
映画やTVドラマなどで海に遺骨を撒くシーンを見たことがある人もいるかと思います。
海であればどこでも可能というわけではないので、散骨可能な場所かどうかの確認は必須です。
個人的には、自然葬を選択する場合は、亡くなる前に家族間でしっかりと話し合っておく必要があるのかなと思います。
また、家族間では話し合っていても、親族間でトラブルにならないか心配な面はありますね。
以上が亡くなってからお葬式までの流れになります。
お葬式後も四十九日法要や一周忌、三回忌などの法要があります。
初七日法要もありますが、葬儀・告別式で一緒に行うことが多いのではないかと思います。
通夜以降の流れを知っている人は多いのではないかと思いますが、亡くなった後、どのような流れで儀式が進んでいくのかは実際に経験しないと分からないのではないでしょうか。
多少なりとも事前に知っておくことで、いざという時に困らないようにしておきたいですね。
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